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発酵食品について考えてみましょう
2019年06月19日

発酵食品について考えてみましょう

かんずり うるか へしこ しょっつる めふん

これらは全て、日本の発酵食品の名前です。

“菌活”という言葉が使われている現在、改めて発酵食品について考えてみましょう。



 発酵文化=知恵の結晶



微生物が人間に役立つ働きをしてくれることを「発酵」といい、食材を発酵させたものを「発酵食品」といいます。

今のように豊かな食材や食べ物を保存する技術がなかった時代、発酵食品は「傷みやすい食品をいかに保存するか」「不足する栄養素をいかに補うか」を必死に考え、経験から発酵を利用してきた先人たちの知恵の結晶です。


発酵によるメリットは、

(1) 保存性が高まる
発酵により生まれる乳酸や酢酸、アルコールなどには殺菌効果があり、保存性が高まる。

(2) おいしくなる
発酵によりアミノ酸など様々な成分が生まれ、独特の味と香りが加わる。

(3) 栄養価が大幅アップ
食品の栄養成分が増加、さらに新しい成分が生まれ、消化吸収もよくなる。

などがあります。


そんな発酵食品を生み出す微生物(菌)は、気候やその土地の生態系で大きく異なります。高温多湿の日本や東南アジアではカビによる発酵文化が発達。その中でも日本は、独自の菌「麹菌(こうじきん)」が中心の発酵食品が豊富です。



 日本のおもな発酵食品


日本で全国的に普及している発酵食品として、【醤油/味噌/甘酒/塩麹/醤(ひしお)/みりん/酢/納豆/梅干し/ぬか漬け(漬物)/日本酒/焼酎】などがあります。
これ以外にも、地域によって様々な発酵食品があります。




 発酵菌の種類いろいろ


人間にとって"有益"な働きをしてくれる微生物(菌)には、様々な種類があります。


【麹菌(こうじきん)
日本独自の菌で、味噌や醤油、酒などの日本の伝統食品の発酵・醸造になくてはならない日本の「国菌」。デンプンやタンパク質を分解する酵素など、多種多様な酵素を大量に作り、体外に出す作用がある。

【酵母菌
(こうぼきん)
空気中や土の中、果物の表面などあらゆるところにいる。代表的なのはパン酵母で、糖分を分解して二酸化炭素とアルコールに変える。

【乳酸菌】
食品に含まれる糖類から乳酸を大量に作り出し、酸性の環境にして他の菌の増殖を抑える。漬物やヨーグルトが時間とともに酸っぱくなるのは、乳酸菌の発酵が進むため。

【酢酸菌
(さくさんきん)
発酵によってアルコールを酢に変える菌の総称。酢は酒から造られ、米が原料の日本酒からは米酢、ワインからはワインビネガーが造られる。ちなみに、独特の食感を持つナタデココも酢酸菌を利用した発酵食品。

【納豆菌】
納豆を作る際に欠かせない菌。稲わらに棲み、繁殖力が高く熱にも強い。



 発酵食品は究極の身土不二



【身土不二(しんどふじ)という言葉をご存知でしょうか。

身土不二とは、「自分の身体と土は一体であり、自分の住んでいる国、土地でとれた旬のものを食べよう」という考えです。

玄米酵素が提唱する食のかたち「食事道」の基本、「食の三原則」の一つでもあります。

その土地の気候風土の中で生きている菌がつくる「発酵食品」は、身土不二そのもの。
発酵食品は、遠い昔からわたしたちの健康と食の豊かさ支えてくれている、日本の食文化になくてはならない存在ですね。

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