年齢を重ねるにつれて、
「以前は平気だったことが、なぜかつらい」
そんな変化を感じていませんか?
更年期というと、ほてりや気分の落ち込みなどの症状に注目されがちですが、実は、将来の健康にも大きく関わる時期でもあります。
体と心の変化を知り、無理をせず上手につき合うためのヒントをお伝えします。
ツラい症状だけでなく生活習慣病のリスクも
更年期障害は、主にホルモンバランスの乱れによって起こる、心や体の不調の総称です。
個人差はありますが、以下のようなさまざまな不定愁訴が現れます。
【からだの症状】
【こころの症状】
これらはすべて、更年期に多く見られる症状の一例です。
女性に特有の症状と思われがちですが、男性も40代以降に性ホルモンの分泌が減少し、うつや不眠などの症状が現れます。
ただ、女性に比べるとゆるやかに減少するため、急激な変化は起こりにくいです。
「症状がないから大丈夫」と思っていても、体の中では変化が進んでいることがあります。
- 骨量が減少する
- 太りやすくなる
- 血中のLDLコレステロールや中性脂肪が増えやすくなる
など、
生活習慣病のリスクが高まりやすくなるといった変化も起こります。
更年期障害はどうして起きる?
なぜ更年期障害は閉経期前後の女性に多いのでしょうか。
卵巣機能の低下による女性ホルモンの減少が主な原因ですが、それ以外にも、
性格や体質、環境的な要因などが更年期症状の現れ方に関係していると言われています。
◆ホルモンバランスが乱れる
女性は閉経期前後になると卵巣の機能が低下し、女性ホルモンの一種であるエストロゲンが激減します。
エストロゲンは、脳の視床下部から命令を受けた下垂体が分泌するホルモンの刺激を受けて分泌されますが、卵巣の機能が低下しているためにエストロゲンは命令どおりに分泌されません。
そうすると、下垂体からホルモンが過剰に分泌され、ホルモンバランスが乱れてしまうのです。
こうしたホルモンの乱れが、さまざまな更年期症状につながります。
◆エストロゲンの恩恵がなくなる
エストロゲンには、骨量を維持したり、血中のLDLコレステロール値を下げる働きがあります。
骨粗鬆症や生活習慣病のリスクが高まるのはこのためです。
◆心的要因も大きく影響する
更年期の女性はちょうど人生の転換期を迎えています。
自身や夫の社会的立場、子どもの受験や独立、親の介護や死別といった家庭環境の変化に悩まされる時期でもあります。
そのような心的要因も更年期障害に大きく影響しています。
不快な症状を防ぐ食生活
乱れたホルモンバランスを調えて症状を緩和したり、生活習慣病や骨粗鬆症のリスクを回避するために、更年期障害の食事対策は以下のことがポイントになります。
●大豆・大豆製品をとる
大豆・大豆製品に含まれる
大豆イソフラボンはエストロゲンの働きを補う効果が期待できます。
ただし、腸内環境の個人差により、効果が得られない場合もあります。
●玄米をとる
玄米には、
自律神経の働きに関与するとされるγ-オリザノールや、
リラックスに関わるγ-アミノ酪酸(GABA)、
食物繊維などが含まれています。
また、腸内環境を整えることで、心身のバランスを保つサポートが期待できます。
●カルシウムを補給する
骨の材料であるカルシウムをしっかり補給して
骨量を維持し、骨粗鬆症を予防しましょう。
ビタミンDの摂取も大切です。
●糖分・塩分・脂肪分は少なめに
間食は控え、適量で、低塩・低脂肪の食事を心がけ、肥満や高脂血症、脂質異常症、糖尿病などの生活習慣病のリスクを回避しましょう。
●運動も効果的
運動を習慣化すると、
骨強度や筋力の維持、生活習慣病の予防、リラックス効果、ストレス発散など、身体的にも精神的にもよい効果がたくさん得られます。
ウォーキングなどの有酸素運動と、スクワットなどの筋肉に負荷をかける運動の両方を、毎日の生活の中に楽しく取り入れましょう。
***
更年期の症状や現れ方には、大きな個人差があります。
大切なのは、「無理をしないこと」と自分の体の変化に気づき、労わってあげること。
日々の食事や生活習慣を少し見直すことが、これからの健康につながっていきます。
【参考文献】
『栄養の基本がわかる図解事典』(成美堂出版)
「更年期」働く女性の心とからだの応援サイト
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