胃腸の調子が整わない、なんとなく体が重い、疲れが抜けにくい…。
そんな変化を感じたときに意識してみたいのが、「食べない時間をつくる」こと。
内臓を休ませるプチファスティングが、いま多くの人に注目されています。
腸内環境を整えるきっかけに
ファスティングは、一定時間「食事を控える(断食する)」ことで、胃腸を一時的に休ませる方法です。
食べ物の消化吸収が一時的にストップすることで、体内に滞っていた便や老廃物が排出されやすくなり、
腸内環境のバランスが整いやすくなると言われています。
ファスティングを行うことで、
✅ 胃腸のスッキリ感
✅ 体の軽さ
✅ リセットされたような気分
などを感じる方も多いようです。
ちなみに、お腹が「グーッ」と鳴るのは、胃と腸を収縮させる「モチリン」というホルモンが出ているサイン。
「お腹が大掃除されてキレイになっている」と考え、空腹を楽しんでみましょう。
ファスティングのメリットは、他にもたくさん!
最近は、
腸と心・からだのつながりにも注目が集まっています。
ファスティングにより腸内環境が整うことで、
免疫力の向上や
自律神経のバランスを整える効果も期待できます。
さらに、一時的に糖質の摂取を断つことで、糖質由来のエネルギー源から脂質由来のケトン体によるエネルギー源に切り替わり、
体脂肪の減少にもつながります。
そのほかにも、
・細胞の酸化を抑える
・若返りホルモンの分泌を促す
・長寿遺伝子のスイッチをONに
・オートファジー(細胞の生まれ変わり)を活性化
・体内の炎症を抑える
・メタボリックシンドロームの予防
など、ファスティングにはうれしいメリットがたくさん!
👇ファスティングのメリットについて詳しくはこちら
少食・断食がなぜ良いのか?その科学的根拠
はじめての方も安心。「プチファスティング」がおすすめ
ファスティングには、
半日、16時間、1日、朝だけ、週末だけなど、さまざまな方法があります。
「何も食べない過酷な方法」を思い浮かべる方もいるかもしれませんが、健康をサポートする目的のファスティングでは、完全な絶食ではなく、
スムージーや豆乳など消化にやさしいものを取り入れながら行う「プチ」スタイルがおすすめ。無理なく取り入れることができます。
たとえば…
- 朝食をスムージーに置き換える「朝ファスティング」
- 週末だけ実践する「週末ファスティング」
- 夜だけ胃腸を休める「ディナーファスティング」
など、ライフスタイルに合わせた方法でOKです。
食べる量を減らしつつ、良質な栄養をとることが大切
現代の日本人は、食べすぎているのに栄養が足りていない「隠れ栄養失調」の状態にあると言われています。
そのような状態で、ただ食べる量を減らすだけでは、健康的な体を手に入れることはできません。
ファスティング中の置き換えとして取り入れる
スムージーや豆乳、野菜ジュースなどは、中身にこだわって、良質なもの(栄養豊富なもの)を選ぶことが大切です。
また、食事からとる水分量が少なくなるため、
普段より多めに水分補給を。
1日あたり1.5〜2リットル程度を目安に、こまめにとるようにしましょう。
ファスティング後は「回復食」も大切なポイントです。
急に普段の食事に戻すのではなく、おかゆやスープなど胃腸にやさしいものから始めましょう。
***
毎日がんばっている胃腸を、少しだけ休ませる。それだけで、からだも心も軽やかになるかもしれません。
ぜひ、ご自身のペースで、無理なく試してみてください。
※ご注意
本記事は情報提供の目的であり、特定の効果を保証するものではありません。体調に不安のある方は、医師や専門家にご相談ください。
【参考文献】
川端 輝江『いちばんわかりやすい栄養学の基本講座』(成美堂出版)
冊子『お手軽ファスティングはじめませんか』
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