春は暖かくて、心も体もウキウキしてきますね♪
すでにお花見など外出を楽しまれた方も多いのではないでしょうか。
しかし、中には「運動不足で歩くと疲れる…」と外出が億劫になっている人もおられるかもしれません。
日ごろ運動不足を感じながらも、
「忙しくて時間がない…」
「続けられるかな…」
「そもそも体を動かすのは苦手…」
など、頭の中でぐるぐると考えてしまっていませんか?
実は、運動するぞ!と意気込んでしっかり運動をするだけでなく、ちょっとした身体活動をするだけでも運動不足解消につながるのです。
健康で長生きするために欠かせない「身体活動」
「身体活動」は、日常生活における労働や家事などの「生活活動」 と、体力の維持・向上を目的として計画的・意図的に実施される「運動」の2つに分けられます。
身体活動 |
生活活動 |
運動 |
買い物・洗濯物を干すなどの家事、犬の散歩・子どもと屋外で遊ぶなどの生活上の活動、通勤・労働・営業の外回り・階段昇降 など |
テニス・サッカーなどのスポーツ、筋力トレーニングやエアロビクス、有酸素運動、ストレッチ など健康・体力の維持・ 増進を目的として、計画的・定期的に実施する活動 |
身体活動は、メンタルヘルスや生活の質の改善、生活習慣病の予防などに効果をもたらすことが認められており、1日あたり10分の身体活動を増やすことで、生活習慣病発症や死亡リスクが約3%低下すると推測されています。
日常生活での身体活動量アップ術
身体活動量を増やすにはどうしたら良いのでしょうか。
毎日まとまった時間を作って体を動かすことは難しいかもしれませんが、日常生活でも体を動かす機会はたくさんあります。
まずは、今よりも10分多く体を動かすことを心掛けましょう!
【外出時】-
目的地の一つ前の駅で降りたり、いつもと違う道を使ったり、歩く時間を10分増やす
歩く速さによって異なりますが、10分歩くと約1000歩になると言われています。 -
歩幅を広くし、速く歩く・自転車で通勤する
【職場で】-
エレベーター、エスカレーターを使わず階段を使う
-
時々立ち上がって体を動かす
【自宅で】-
散歩で歩く時間を10分増やす
-
週に1回、草むしりをしたり、どこか1カ所の大掃除をしたりする
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テレビを見ながら筋トレやストレッチをする
【もうひと工夫!】-
職場や自宅では、なるべく座っている時間を減らしましょう
座っている時間が長いと病気にかかるリスクが高まります。こまめに動きましょう!
ウォーキングに挑戦してみよう!
日常生活での身体活動量アップに慣れてきたら、有酸素運動に挑戦してみましょう。
健康効果を高めるためには、ウォーキング、水泳、ジョギングなどの有酸素運動が挙げられますが、なかでも
「ウォーキング」は練習の必要がなく、普段着のまま手軽にできるのでオススメです。
安全かつ効果的に行うために、基本フォームをご紹介します。
-
遠くを見るようにして頭を起こす
-
手を軽く握り、ひじは直角に曲げる
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手を顎のあたりまで上げたら、振り下ろす
-
かかとで着地して、蹴り出すときは、足の指でしっかりと地面を踏みつける
-
ひざをあまり曲げないで、ひざは軽く伸ばしたまま歩く
どのくらい歩くのが理想的?
2000年から始まった「健康日本21」策定時、目標歩行数は男性1日9,200歩、女性8,300歩と決められました。
しかし、これらを20年推奨しても男性7,864歩、女性6,685歩と目標に及びませんでした。
そのため、2024年度からの「健康日本21(第三次)」では、目標値を男女とも8,000歩(65歳以上 6,000歩)と、実現しやすく分かりやすい数値に変えられました。
この目標値を参考にして歩数を上げていきましょう。
<1日の歩数の目標平均値 - 健康日本21(第三次)>
年齢 |
目標値 |
20〜64歳 |
8,000歩 |
65歳以上 |
6,000歩 |
※医師の指導で運動制限がある場合は、その指示に従いましょう。
***
はじめは億劫に感じてしまいますが、体を動かした後の爽快感は気持ちがよく、気分転換にもなります。
運動不足と感じておられる方は、この機会に、定期的に体を動かす習慣を作ってみませんか?
【参考文献】
健康日本21(第三次)[厚生労働省]
要約版 WHO身体活動・座位活動ガイドライン[日本運動疫学会]
『メタボリックシンドローム 生活習慣病の予防と対策』(新日本法規 p.63-64)
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