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酸化ストレスはどうして起こる?活性酸素を増やさない食生活
2023年10月13日

酸化ストレスはどうして起こる?活性酸素を増やさない食生活


「体がサビる」という表現を聞くと、ドキッとしますよね。
体のサビ、いわゆる「酸化」が進むと、老化や病気につながります。

通常、体内では活性酸素の産生と酸化を抑える働きのバランスが取れていますが、活性酸素の産生が過剰になると、酸化を抑えるバランスが崩れてしまいます。

このバランスが崩れた状態を「酸化ストレス」といいます。

では、どうして活性酸素は増えてしまうのでしょうか。


酸化が人体に与える影響



「酸化」とは、モノが酸素と結びつく働きをいいます。

例えば、リンゴの切り口をそのままにしておくと茶色に変色したり、鉄が次第にサビたりするのも酸化です。
私たちの体の中でも、これと同じことが起こっています。

呼吸によって体内に取り込まれた酸素の数%が、通常よりも活性化された状態(活性酸素)に変化すると言われています。

しかし、喫煙やストレスなどによって「活性酸素」が過剰に産生されると、細胞を傷害し、様々な疾患をもたらす要因となります。



●細胞に与える影響
しみ・しわ・白髪・高血糖・潰瘍

●免疫力に与える影響
免疫低下・免疫暴走

●血管・血液に与える影響
血圧異常・冷え・しびれ



抗酸化力は年齢とともに低下していく




私たちの体には、活性酸素による細胞損傷から自己を防御する働きが備わっており、活性酸素の産生を抑制したり、生じたダメージの修復・再生を促したりする働き(抗酸化力)があります。

しかし、抗酸化力は年齢とともに低下してしまいます。

例えば、SOD(スーパーオキシドジスムターゼ)の活性は20代をピークに年々減少し、50代では約半分までに低下してしまいます。

老化を遅らせるには、活性酸素を消去する成分(抗酸化物質)の摂取を心がけましょう。


●活性酸素から身を守る「抗酸化防御機構」

[内因性の抗酸化酵素]
SOD(スーパーオキシドジスムターゼ)、カタラーゼ、グルタチオンペルオキシダーゼ など

[外因性の抗酸化物質]
ビタミンC、ビタミンE、カロテノイド類、カテキン類 など



食の欧米化で「酸化」が進む



脂肪の摂取が多く、ビタミン・ミネラル、食物繊維などの摂取が少ない欧米型食生活は、腸内で腐敗を起こしやすく、インドール、フェノール、スカトール、アンモニアなどの有害物質とともに悪玉菌が増え、活性酸素も発生します。

そして腸内に活性酸素が増えすぎてしまうと、腸から体内に吸収され、血液を通じて全身に運ばれ、全身の老化が進んでいきます。

つまり、腸を綺麗にすることは老化の予防にも繋がるのです。

抗酸化物質 食品の例
β-カロテン にんじん、春菊、ほうれん草、かぼちゃ
フィチン酸、γ-オリザノール、フェルラ酸 玄米
イソフラボン 大豆、大豆製品
サポニン 大豆、小豆、ごぼう
リコピン トマト、スイカ、柿
カテキン 緑茶、紅茶
アントシアニン なす、紫たまねぎ、黒豆
アリシン にんにく、玉ねぎ、ニラ
ビタミンC 野菜、果物、イモ類
フィコシアニン スピルリナ
エルゴチオネイン きのこ、米こうじ


***

バランスの取れた食事、適度な運動習慣、十分な睡眠など、活性酸素を増やさない食生活を心がけましょう。



【出典】
「活性酸素と酸化ストレス」(厚生労働省 e-ヘルスネット)
Blood (1990) 76 (4): 835-841.






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