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秋が旬の野菜&食材の栄養成分と健康効果をご紹介
2023年08月25日

秋が旬の野菜&食材の栄養成分と健康効果をご紹介


食欲の秋と言われるほど、食べものが美味しい季節ですね。

「秋の味覚といえば?」と聞かれたら、皆さんは何が思いつくでしょうか。きのこ、栗、果物、サンマ…と出てきても、意外と野菜が思いつかない方も多いかもしれません。

実はよくストックしておく定番の野菜も秋に旬を迎えます。

秋が旬の果物も多いのですが、野菜の代わりにはならず、中性脂肪を増やしやすい果糖を含み、また体を冷やすので食べ過ぎには気をつけましょう。



野菜を十分に食べていますか?



野菜は「健康に良い」と理解していても、意識しなければ十分な量を摂取することができません。

令和元年国民健康・栄養調査(厚生労働省)によると、野菜類の平均摂取量は、成人男性で288.3g、女性で273.6gでした。

特に20〜30代は男性で246.0g、女性で217.7gと、成人の平均よりも少なくなっています。




健康な生活を維持するための目標値の一つに「野菜類を1日350g以上食べましょう」と掲げられています。

野菜が足りていないな…と感じる方は、栄養価の高い旬の野菜を意識して食べるようにしましょう。



秋に旬を迎える野菜&食材



にんじん
植物性色素のβカロテンは皮の部分に多く含まれており、体内でビタミンAに変換されて使われます。
ビタミンAは、目の粘膜を健康に保つ働きがよく知られているように、皮膚や粘膜のバリア機能を維持する働きがあります。また活性酸素を抑制する抗酸化作用もあります。

にんじんのβカロテンは、油と一緒にとると吸収率がアップします。
葉にもビタミンやミネラルが豊富なので、葉ごと手に入ったらまるごと活用するのがおすすめです。




玉ねぎ
玉ねぎを切った時に出る刺激臭は硫化アリルという成分によるもの。
硫化アリルには、消化液の分泌を促進したり、血液が固まるのを抑えたりする作用があると言われています。また、ビタミンB1の吸収を助け、糖質を効率良くエネルギーに変えてくれます。

硫化アリルは水溶性で熱に弱いので、生で食べた時に効力を発揮しますが、加熱すると甘み成分に変化します。生、加熱とバランスよく食べましょう。

また、玉ねぎにはケルセチンというポリフェノールも含まれます。ケルセチンは加熱にも強いのが特徴。強い抗酸化作用を持っています。
そのほか、シクロアリイン、グルタチオンなど十数種類の含硫化合物が含まれます。




じゃがいも
じゃがいもに多く含まれるビタミンCには、粘膜の健康を維持し、疲れ目や目の充血を防ぐ働きがあります。
また、コラーゲン合成の促進、メラニン色素の生成抑制、できてしまった色素を還元する働きも。

イモ類に含まれるビタミンCはデンプン質に守られているため、加熱しても壊れにくいのが特徴です。
ゆでる時は、切らずに皮ごとの方がよりビタミンCの損失を防げます。

また、豊富に含まれているカリウムには、ナトリウムと連携して細胞内外の浸透圧を維持する働きがあるため、取りすぎた塩分を排出してくれます。




さつまいも
いも類の中では、じゃがいもと並んでビタミンCの含有量が多いさつまいも。セルロースなどの食物繊維が豊富で、ヤラピンという成分が含まれているのも特徴です。ヤラピンはさつまいもを切ったときに出る乳白色の液体で、食物繊維との相乗効果が期待できます。

また、さつまいもにはビタミンB1、B2、E、カルシウム、カリウム、鉄なども豊富。ビタミンC、E、βカロテンがバランスよく含まれています。

βカロテンは、いもの黄色みが強くてオレンジ色に近いものや、紫色のものほど多くなっていきます。

さつまいものビタミンCは壊れにくく、焼きいもにしても80%くらい残ります。
ちなみに低温でゆっくり加熱することで甘みが増します。




里芋
カリウムが豊富で、いも類の中ではカロリーの低い里芋。
独特のぬめり成分は、ガラクタン、マンナンなどの食物繊維です。胃腸の働きを助けてくれるほか、ガラクタンには脳細胞を活性化させる働きがあると言われています。

カリウムの含有量はじゃがいもの約1.5倍と格段に多く、ビタミンB1、ビタミンB2、ビタミンCなども含みます。




銀杏(ぎんなん)
たっぷり含まれているカリウムが、塩分を取り過ぎた場合、尿とともに体外に排出してくれます。血圧やむくみが気になる方にもおすすめです。

ビタミンB群、ビタミンE、ビタミンCも多く含まれています。
また、ぎんなんには膀胱の括約筋を強くする働きがあります。





栗は糖質と食物繊維が豊富で、ビタミン類もバランスよく含んでいます。ビタミンC、ビタミンB1も多く、ミネラルではカリウム、カルシウムが豊富です。

イモ類と同様に、栗のビタミンCもデンプン質に包まれているため、加熱しても壊れにくいのが嬉しい点です。
渋皮には抗酸化作用のあるポリフェノールの一種、タンニンも多く含まれています。




きのこ類
食物繊維やビタミンB群を多く含むヘルシー食材の代表格。
コレステロールを分解する作用があるほか、骨の健康や免疫力アップにも関わるなど、様々な健康効果が認められています。

また、カルシウムの吸収を助けたり、免疫機能にも関わるビタミンDを含むのも特徴の1つ。ビタミンD前駆体のエルゴステロールが含まれ、紫外線に当てることで、ビタミンDの含有量が増えます。

ミネラルもカルシウム以外はバランスよく含まれています。
また、ペプチド、βグルカンなどの健康効果にも期待できます。





※じゃがいも・玉ねぎは、どちらも春〜秋にかけて収穫されますが、主要な生産地の北海道では秋に収穫されるため、秋野菜としてご紹介しました。


【参考】
令和元年国民健康・栄養調査[厚生労働省]
野菜、食べていますか?/e-ヘルスネット[厚生労働省]
これは効く! 食品力を120%活用する食べもの効果効能事典』主婦の友社
正しい知識で健康をつくる あたらしい栄養学』高橋書店



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