- むくみの原因は「水分」より「塩分」
- 2023年06月09日
梅雨の時期になると特に気になる「むくみ」。
夕方には足がひんやり冷たく、パンパンに腫れてしゃがむこともできない…というお悩みをお持ちの方も多いのではないでしょうか。
むくむ原因の一つは「塩分」
「むくみが気になるので、水分はなるべくとらないようにしています」という声を聞くことがあります。
「水分=むくみの敵」という思い込みがある人もいるかもしれません。
ところが、むくみの原因は、「水分」より「塩分」であることが圧倒的に多いもの。
塩分は体内の有害物質を解毒したり、新陳代謝をうながしたりする、私たちの健康を保つうえでは欠かせないもの。
一方で、塩分をとりすぎると、身体はむくみ、血圧は上がり、腎臓に負担がかかってしまうことにもなります。
日本人は塩分をとりすぎ?!
WHO(世界保健機関)では、人の食塩摂取目標を1日5グラムとしています。
これに対して、世界と比較しても日本人は塩分のとりすぎを指摘されることが少なくありません。
たとえば、2019年の厚生労働省の報告書によれば、1日の食塩摂取量は成人男性で10.9グラム、成人女性で9.3グラムと世界水準を大幅に上回っています。
外食が多い食生活をしていると、12グラム程度は摂取してしまうことも珍しくないでしょう。
必要以上の塩分はとらないことが望ましいのですが、現実の生活ではなかなか難しいもの。
だからこそ、「塩分は、とったら出す」という考え方が大切なのです。
塩分の排出を助ける食材
塩分を体外へ排出しやすくするには、旬の野菜やイモ類、海藻類などで、カリウムをたっぷりとることがコツです。
カリウムは塩分を体外に排出し、ナトリウムの吸収を抑制してくれます。
カリウムを多く含む食材の例
●春―じゃがいも、こんぶ、わかめ、
ひじき、
たけのこ、
ふきのとう
●夏―
トマト、
えだまめ、
きゅうり、
ゴーヤ、
ピーマン
●秋―
玄米、
大豆、
さつまいも、
かぼちゃ、
里芋、
きのこ類
●冬―
小豆、
にんじん、
ほうれんそう、
ブロッコリー、
れんこん、
切り干し大根
「塩」の選び方のコツ
お店に並んだ数種類の塩。どれを選べばいいか、迷ったことはありませんか?
おすすめなのは「人工的に生成された塩ではないもの」。
成分表に「塩」、原材料名に「海水」または「天日塩」など、シンプルに記載されているものがおすすめです。
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【参考】令和元年国民健康・栄養調査 [厚生労働省]
【出典】『健康美人をつくる50の食習慣 FOOD LIST』管理栄養士・加藤初美(著)
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