飽食の時代といわれる今、
「新型栄養失調」といわれる低栄養状態の人が増えているのをご存知でしょうか。
新型栄養失調では、
しっかり食べているはずなのに、身体の構成や代謝に必要な栄養素が不足していることで、心身に不調をきたします。代謝に必要なビタミンやミネラルなどが不足して、栄養失調性の肥満になることも...。
また、
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疲れやすい
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風邪をひきやすい
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お通じが悪い
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冷えが気になる
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貧血気味
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イライラしやすい
などの不調を感じている方も、栄養のバランスが崩れているかもしれません。
では、この飽食の時代にどうしてこのようなことが起こるのでしょうか。
新型栄養失調の原因は?
1.食生活の乱れ洋食を食べる機会が増えたことで、脂質やカロリーが多くなりがち。日本の伝統食である和食で自然に取れていた、ビタミンやミネラル、食物繊維など栄養素の不足が指摘されています。
また、スナック菓子やハンバーガーなどのいわゆるジャンクフードや、白米や白砂糖などの精製食品、加工食品が増えていることも問題です。
さらに、年代や性別によって様々な課題が。
〇高齢者
消化機能の衰えなどにより食が細くなったり、ついありあわせの食事で済ませてしまうなど、食事が偏りがちに。たんぱく質を中心に全体的に栄養不足が心配です。
〇若い女性
食事制限やダイエット、同じものを食べる偏食などにより、たんぱく質やミネラルが不足しやすくなります。
〇働き盛りの男性
忙しい仕事の合間にコンビニ弁当やおにぎり、丼物やめん類の一品料理など、手軽にカロリーが取れる食事に偏りがち。野菜不足も気になるところです。
2.腸の吸収力の低下栄養は消化されて腸から吸収して血液に入り、リンパ液を通して全身の細胞に行き渡ります。そのため、いくら良い食事を取っても、腸の働きが悪ければ栄養を吸収することができません。
3.食品自体の栄養低下野菜に含まれる栄養素は、旬によって大きく変動します。
上記グラフでビタミンC含有量をみると、旬の野菜に多く含まれているのがわかります。
昔と比べて今は年間を通して主な野菜を手に入れることが可能になりましたが、便利な反面、旬ものと比べて栄養の少ない野菜も多く出回っています。
新型栄養失調の対策ポイント
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バランスと質の良い食事
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腸を元気にする
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旬の食材を選ぶ
バランスのよい食事を心掛け、なるべく旬の食材を選び、代謝に必要なビタミンミネラルなどの微量栄養素をしっかりと取るようにしましょう。
食生活のポイント
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主食を未精製の穀類にする(玄米、分搗き米、雑穀米など)
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野菜、海藻、豆類の多い副食をとる
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洋食より和食を選ぶ
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一品料理より定食スタイルを選ぶ
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サイドメニューで野菜をプラスする
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お菓子を食べる場合は材料に気を付ける(油脂が少ないもの、未精白の粉類・糖類を使ったもの)
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調理法が偏らないようにする(水溶性・脂溶性、高温に弱い栄養素などを別々の調理法でカバー)
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腸に嬉しい食品をとる(根菜類、きのこ類、海藻類、乾物、未精白穀物、発酵食品など)
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隠れ栄養失調により「もっと食べたい」欲求が高まることも
食べ過ぎているのに栄養が足りていない「隠れ栄養失調」により、脳が「もっと食べたい」と指令を出し、その結果、食べ過ぎになってしまう可能性もあります。食べ過ぎると胃腸が重くなるだけでなく、肝臓などの内臓もフル回転、お疲れモードになってしまいます。さらに腸内に食べ物が渋滞し、腸内環境が悪化する事態にも・・・。
食べ過ぎを見直したい方は、以下の方法を参考にしてみてください。
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夜食をやめる
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間食(つまみ食い)をやめる
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食べ過ぎ・飲みすぎの次の日は食事を減らす
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夕食・朝食・昼食の順で食事の量を見直す
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一食抜きまたは置き換えなどの「プチ断食」を行う
→玄米酵素を使ったプチ断食についてはこちら
「食事(糖分)をしっかり摂らないと脳が働かないのでは?」と考える人も多いと思いますが、人間の脳はブドウ糖がなくても、脂肪を分解して作られる「ケトン体」という成分をエネルギー源として利用できることが分かっています。(※)
食べ過ぎ傾向の方は普段の食生活を見直して、「隠れ栄養失調」にならないよう、ビタミン・ミネラルの多い食生活を心掛けましょう。
※糖分は体にとって大切な栄養素です。完全に抜くのではなく、適量を食べる意識を持ちましょう。
大切なのは食事のバランスを意識すること
バランスと質の良い食事で充分な栄養が取れることが理想ですが、加工食品が多く食材の栄養自体が低下している現代の食事では、なかなか難しいのが現状です。
ではサプリメントだけで栄養を補えば良いかというと、やはりそれだけでは不十分。
食事+サプリメント(安心安全、天然、質の良いもの)で補うことも選択のひとつです。
大切なのは、現代人は栄養が不足しやすいということを知り、毎回の食事でバランスを意識すること。そして、よい食生活を習慣づけることです。
とはいえ考え過ぎはストレスになりますので、まずは気軽にカンタンにできることからやってみましょう。
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