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日本の米文化を見直しましょう
2018年07月20日

日本の米文化を見直しましょう


【監修】管理栄養士 加藤初美

健康自然食料理教室エコロクッキングスクール指導講師


米は、長年私たち日本人の命を支えてきた大切なものです。

しかし近年の日本は、「米離れ」が進んでおり、1人当たりの米の消費量は毎年8万トンずつ減少していると言われています。

そんな今だからこそ、日本の「米」文化について見直してみましょう。


-目次-
1. 稲(いね)の語源は「命(いのち)」の「根(ね)」
2. 「桜」の語源も米が関係
3. 日本の食は「米」が主役




1. 稲(いね)の語源は「命(いのち)」の「根(ね)」



稲(いね)の語源は「命(いのち)」の「根(ね)」という説があります。

稲は千倍に増える魔法の作物。お茶碗一杯のごはんは約三千粒、わずか三粒からなった実りということになります。
しかもその元手は、太陽の光、空気、水だけ。そんなありふれた自然エネルギーから、稲は風雨に耐えて、毎年有難い生命の糧をもたらしてくれます。

"まったくのいきもの、まったくの精巧な機械"

これは、稲の本質を見事に言い当てた宮沢賢治の詩からの抜粋です。全文はこちら

米がもつ生命力、それがわたしたちの命も支えてくれているのです。



2. 「桜」の語源も米が関係



日本を代表する花、「桜(さくら)」の語源をご存知ですか?

サクラの「サ」は穀神(イネに宿る神)、「クラ」は神座(神霊の座する場所)であり、桜は穀神の宿る木をあらわしています。
「お花見」は、その年の米の豊作を占う「花占い」、または秋の農作を先に感謝するために行なわれる行事でもあったそうです。

また、江戸時代の"加賀百万石"などというのも、「石」とは大人が一年間に食べる米の量で、それを単位として国力を計っていたわけです。

さらに、神棚にお供えするものには米や米の加工品である酒、餅などがあり、それだけ日本人が昔から米に感謝し大切にしてきたのかがわかります。



3. 日本の食は「米」が主役



「ご飯」という言葉が食事全体を意味するように、日本の食はまさに米が主役です。
しかし現在、日本人の食卓から米中心の伝統的な日本食のスタイルは失われつつあると言われます。

米の1人当たりの年間消費量は、昭和37年度をピークに一貫して減少傾向にあります。昭和37年度には118sの米を消費していたのが、平成25年度には、その半分程度の57sにまで減少しています。


また、日本の米の消費量は毎年8万トンずつ減少傾向にあります。


"米国"という言葉が日本ではなくアメリカを指すというのは、音を当てたにしても、考えてみれば奇妙なことですよね。

「米の国」ニッポンの根源を、もう一度しっかり味わってみましょう。


参考:「食料需給表」(農林水産省)
   「米穀の需給及び価格の安定に関する基本指針」(農林水産省)