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お米のレジスタントスターチが腸内環境を整える
2022年02月25日

お米のレジスタントスターチが腸内環境を整える

皆さんは「お米」を食べていますか?

日本での歴史が長い“米食”ですが、1人あたりの消費量は減少傾向にあります。



お米はそれ自体に健康効果があるだけでなく、お米を主食に、野菜や海藻、発酵食品などのおかずを組み合わせる日本の食事スタイル(和食)は、栄養バランスがとりやすいと言われています。

また、だしの旨みをうまく使った動物性油脂の少ない食生活を実現しており、日本人の長寿や肥満防止に役立っています。

さらに最近の研究で、お米に含まれるデンプン成分が小腸での消化・吸収を逃れて大腸にまで達し、腸内環境を整える働きかけをしていることがわかってきました。



消化に“抵抗”するレジスタントスターチ



炭水化物は、エネルギー源となる「糖質」と、体内の消化酵素では消化できない「食物繊維」の総称で、糖質(デンプン)の中には“レジスタントスターチ(難消化性デンプン)”という成分があります。

“消化しにくい(レジスタント)”“でんぷん(スターチ)”という名前のとおり、「なんらかの理由で、小腸での消化・吸収を免れたデンプン」とされ、食物繊維のような働きをします。

でんぷんは本来、消化酵素で分解されますが、ご飯を冷やす、じゃがいもをポテトサラダにするなど“冷やす”ことで、レジスタントスターチが増えます。

食物繊維は「水溶性食物繊維」と「不溶性食物繊維」に分けて考えられることが多いですが、レジスタントスターチは、それら水溶性と不溶性、両方の食物繊維の特徴を兼ね備えていることがわかっています。





食物繊維の働きについて、詳しく知りたい方はこちらの記事をご覧ください。




腸内環境に作用するお米の生理機能



玄米は胚乳の周りを、タンパク質などで構成される細胞層「アリューロン層」が覆っているため、表面にあるデンプンが消化酵素であるアミラーゼの作用を受けにくく、一部は消化を免れて大腸に達します。

タンパク質・脂質・炭水化物のエネルギー比(PFC比)を日本の食事に似せた玄米食と白米食を、それぞれブタに3週間投与し、腸内環境の変化を調べた結果、大腸内各部位における短鎖脂肪酸濃度(とくにn-酪酸)の増加がみられました(図3)。

米食、とくに「玄米食」には、レジスタントスターチとしての能力が高いことが示唆されました。






プレバイオティクス効果、有害物質の抑制も



レジスタントスターチには、ビフィズス菌やラクトバシラス属細菌の増殖を促進する「プレバイオティクス」としての効果もあります。

さらに、プロバイオティクスであるビフィズス菌と併用することによって、ビフィズス菌の腸内保持を相互に高め合う「シンバイオティクス」としても期待できます。

また、腸内細菌の働きにより発生する不都合な物質(フェノール化合物)の発生量を低下させることもわかっており、多彩に大腸内環境を整える効果があるといえます。





日本人の“お米離れ”が進んでいるいま、改めてお米を中心にした食生活を見直したいですね。


【参考】NO RICE NO LIFE