冬は皮脂の量や発汗量が減少し、空気がどんどん乾燥していくため、肌は潤い不足になりがち。肌のシワが気になる…という方も多いのではないでしょうか。
そんな肌のお悩みには、油の「選び方」と「付き合い方」を意識しましょう。
油と聞くと「太る」「ニキビができる」などの悪いイメージから敬遠される方もいるかもしれませんが、質の良い油を適量とることは、乾燥肌対策にもなります。
そこで今回は、「良い油」と「減らしたい油」について考えてみましょう。
脂質とは?
脂質は、効率のよいエネルギー源となるだけでなく、脂溶性ビタミンの体内への吸収を助けたり、必須脂肪酸の供給源になったりします。
また、脂質の一種であるコレステロールは、細胞膜やホルモンなどの材料になるという働きがあります。
コレステロールについて詳しく知りたい方は
こちら
「油」と「脂」の違い
「油」と
「脂」。この2つの違い、わかりますか?
常温で
液体のものが
「油(oil)」、
個体のものが
「脂(fat)」です。
油脂の性質は、それを構成する「脂肪酸」の種類や量によって異なります。
脂肪酸は、肉や乳製品など動物性脂肪に多い「飽和脂肪酸」と、植物の油や魚介類に多い「不飽和脂肪酸」に分類できます。
とくに不飽和脂肪酸には、血中脂質のバランスを整える作用をもつものもあるため、健康によいと注目されています。
いろいろな油の種類と特徴
極力避けたい油「トランス脂肪酸」とは?
トランス脂肪酸とは、構造中にトランス型の二重結合をもつ不飽和脂肪酸の総称。
マーガリンやショートニングなどの加工油脂や、それを使った食品(スナック菓子、加工食品、ジャンクフード など)に含まれています。
LDLコレステロール(悪玉)を増加させ、心疾患のリスクを高めるといわれるため、極力避けたい油です。細胞にダメージを与え、老化や病気の原因にも。
健康リスクへの影響を避けるためにも、できればあまりとらないように心がけましょう。
見える油と見えない油
油脂には、食用油やバター、マヨネーズなどの「見える油脂」と、肉や卵、乳製品、加工食品などに含まれている「見えない油脂」があります。
普段の食生活でも「見える油脂」を気にしがちですが、実は、
脂質の摂取量の約8割は「見えない油脂」です(※)。
「見えない油」の中には、質が良いとは言い難い加工油脂が使われている食品が多いため、「見えない油」にも気を配りたいところです。
※参考:平成29年 国民健康・栄養調査報告 [厚生労働省]
良い油による美肌効果は、潤いだけでなく、食事でとった栄養分が浸透しやすくなり、くすみが消えて透明感がアップするなどたくさんあります。
普段とる油の種類に気を配り、食事で上手に取り入れてみてください。
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