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私たちの食の選択と地球温暖化
2021年12月09日

私たちの食の選択と地球温暖化

2021年11月1日からイギリスのグラスゴーで開催された「COP26」では、地球温暖化や気候変動を食い止めるには、温室効果ガスの排出をいかに削減するかが重要であることが改めて示されました。

食を通じて温室効果ガスの排出を減らす方法について、米国「T・コリン・キャンベル栄養研究センター」の記事をご紹介します。





実は、肉食中心の食事から、植物性中心の食事へ切り替えることは、地球温暖化の抑制と回復に、他のどんな取り組みよりも大きな効果があります。

白熱電球をエコな蛍光灯に交換したり、暖房の設定温度を2〜3度下げたり、車のタイヤの空気圧を十分に保つ取り組みは、徳を積んだ気分にはなりますが、実際の温暖化防止にはほとんど影響しません。

2006年、国連食糧農業機関は、動物性食品と地球温暖化の関係を示す報告書を発表しました。[1]。

この報告書によると「地球温暖化の原因の18%は動物性食品を食べることによるもので、産業や交通によるものよりも多い」と結論づけています[2]。

この機関は、世界の畜産業の発展を主な目的としているため、その内容は注目に値します。

また世界銀行総裁の上級環境アドバイザーを長年務めてきたロバート・グッドランド氏と、世界銀行グループの同僚であるジェフ・アンハング氏は、「家畜の飼育が、地球温暖化の原因全体の少なくとも51%を占めている」と発表しています。



メディア、活動家、政治家が注目している温室効果ガスはCO2ですが、温室効果ガスはCO2だけではありません。

家畜の出すゲップやおならに多く含まれている「メタン(CH4)」は、CO2に比べて、分子単位で約25倍強力に熱を閉じ込めます。大気中のメタンによる地球温暖化係数は、CO2の72倍と言われています[3]。

米国が排出するメタンガスの約25%は、牛が出していると言われています。(米国環境保庁EPAの推定)

ところが、大気中のメタンの半減期はわずか7年と、半減期が1世紀を超えるCO2よりも、はるかに早く大気から消失するのです。

畜産業の主役である肉の消費量を減らし、メタンの発生源を排除すれば、いち早く地球温暖化の抑制につながると考えられます。



今のような畜産業を続けるのであれば、バイオエンジニアに、“家畜のゲップとオナラを取り込んで安全に処理する方法”を考えてもらう必要があるかもしれません。

それができなければ、“メタンガス製造機”である家畜の量を減らすべきかもしれません。

なお、すべての牧畜方法が地球温暖化の原因になっているわけではありません。適切に管理された「放牧牛」は、土壌環境を整え、草地の肥沃度を向上させるため、実際に炭素排出量を減少させるというデータもあります。



出典
・書籍『Whole: Rethinking the Science of Nutrition』(BenBella Books)
 T. コリン・キャンベル、ハワード・ジェイコブソン(著)
 邦訳『WHOLE がんとあらゆる生活習慣病を予防する最先端栄養学』
 T.コリン.キャンベル ハワード.ジェイコブソン (著), 鈴木晴恵 (監修), 丸山清志 (翻訳),(ユサブル)
・「T・コリン・キャンベル栄養研究センター」のWEBサイト
 https://nutritionstudies.org/our-food-choices-and-global-warming/
 著者:T.コリン・キャンベル博士


参考文献
1. H. Steinfeld, P. Gerber, T. Wassenaar, V. Castel, M. Rosales, and C. de Haan, Livestock's Long Shadow: Environmental Issues and Options, Food and Agriculture Organization of the United Nations: Rome (2006)
2. 同上
3. R. Goodland, "Our choices to overcome the climate crisis," NGO Global Forum 14 (Gwangju, Korea, 2011).