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座りすぎていませんか?日本人は世界一“座りっぱなし”
2021年09月24日

座りすぎていませんか?日本人は世界一“座りっぱなし”

皆さんは、1日のうちどのくらいの時間、座っていますか?

デスクワークをするとき…
テレビやスマートフォンを見ているとき…
本や新聞を読んでいるとき…
車に乗っているとき…

現代人は1日の約60%を座って過ごすとされ、座る時間が長くなると、死亡リスクが40%も高まるという研究報告もあります。



日本人は世界一“座りっぱなし”



上のグラフは、世界20の国や地域の平日の座位時間を研究調査したもの。

日本人は、1日のうちで座って過ごす時間が世界でもっとも長い「1日420分(7時間)」ということがわかりました(*1)


1日の座位時間が1日の座位時間が11時間以上の人は、4時間未満の人に比べて、死亡リスクが40%も高まるという研究報告もあります(*2)

また、1日の座っている時間が同じでも、途中で立ち上がるなど座ることを中断する回数が少ないと、代謝疾患のリスクが増加するといわれています。

「座ること」が健康リスクなのではなく、「長時間、連続して座り続けること」が健康リスクとなるのです。


*1)Bauman AE, Ainsworth B, Sallis j, et al: The descriptive epidemiology of sitting: A 20-country comparison using the international Physical Activity Questionnaire(IPAQ). Am J Prev Med 2011; 41:228-235.

*2)Van der Ploeg HP, Chey T, Korda RJ, et al: Sitting time and all-cause mortality risk in 222,497 Austrarian adults. Arch Intern Med 2012; 172:494-500




座りっぱなしのリスク



(1) 血流が悪くなることで、むくみや血栓の原因に

ふくらはぎの筋肉は血液を心臓に戻すポンプの役割をしていますが、座りっぱなしになることで、ふくらはぎの筋肉の活動が低下して、血流量が減少します。その結果、むくみが生じたり、血液が固まりやすくなって血栓の原因にも。





(2) エネルギー消費量が減ることで、メタボや肥満に

座っているときのエネルギー消費量は、立っている時の半分、歩いている時の1/4程度しかありません。エネルギー消費量が減ると、血糖値や中性脂肪値が上がりやすくなり、肥満や生活習慣病につながります。





(3) 足の筋力が衰えて、腰痛や歩行困難に

ふくらはぎや太もも、股関節まわりの筋力が低下すると、腰痛や歩行困難、寝たきりなど、将来の要介護リスクが高まります。



習慣を見直して、脱・座りっぱなし



普段の習慣を見直して、座りっぱなしにならないように意識してみましょう。


●仕事中

  • 立って仕事をする(スタンディングデスクの利用、ミーティングや会議など)
  • こまめにプリントやコピーを取りに行く
  • トイレは違う階など遠くを選ぶ
  • 考え事をするときは歩きながら
  • カップを小さめにする(飲み物を取りにいく回数を増やす)


●移動中

  • 電車ではなるべく立つ
  • 車の長距離移動はこまめに休憩する(外に出て立ち上がる)
  • 新幹線や飛行機では座ったまま足首などを動かす
  • 歩ける範囲の移動は歩く


●家の中

  • よく使うものを手の届かないところに置く(リモコン、ゴミ箱、ティッシュなど)
  • テレビを立ちながら見る(CM中は立ち上がるなどルールを決めるのも◎)
  • スマートフォンの利用時間を決める
  • 保温ポットを使わない(その都度立ち上がって湯を沸かす)
  • アラームを鳴らす



30分に1回立つ「STAND UP 301」



座りっぱなしを防ぐために「STAND UP 301(スタンドアップ・さんまるいち)」という運動を実施している自治体もあります。

できれば30分に1回なら3分、少なくとも1時間に1回なら5分くらいは立ち上がって動くことが理想的。

難しく考えず、マメに立ち上がって、ちょこちょこと身体を動かすだけでもOKです。


もし、仕事や交通機関などで立ち上がることができない場合は、かかとの上げ下ろし運動をしたり、ふくらはぎを軽くもんだりするなど、エコノミークラス症候群の予防方法を参考にした足の運動もおすすめです。

(参考)エコノミークラス症候群の予防のために [厚生労働省]





コロナ禍の自粛生活で、運動不足を感じている人も多いはず。
日常のなかで“動く”ことを意識して、座りっぱなしを防ぎましょう。



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