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Vol.1082015年2月20日配信

花粉症と腸の関係
★レシピ「おろし大和いもの味噌汁」

玄米酵素メールマガジンVol.108元氣通信

こんにちは、玄米酵素の内糸です。

まだまだ寒さが厳しいですが、このところ日が長くなったように思えます。
春の訪れが待ち遠しいですね。

さて、最近は街や電車でマスクを付ける人が増えてきました。
花粉症のシーズンは、くしゃみ、鼻みず、鼻づまり、目のかゆみ…などで
悩んでいる人も多いのではないでしょうか。

私も玄米酵素に入社する前はマスクとティッシュが必需品でしたが、
今では春を快適に過ごしています。

では、花粉症になる人・ならない人にはどのような違いがあるのでしょうか。
今回は、花粉症のメカニズムと、花粉症を"体の中から予防する"対策についてのお話です。


Vol.108Contents...*今月のテーマ:花粉症と腸の関係/*今月のレシピ:おろし大和いもの味噌汁
花粉症とは?
 花粉症とは、スギやヒノキなどの植物の花粉によって引き起こされるアレルギー症状で、くしゃみや鼻水、鼻づまり、目のかゆみといった症状があります。人間の体は異物に対して免疫反応を示しますが、花粉を異物として認識して過剰に反応することで症状がでてきます。
 スギ花粉の場合、現在日本人の約16%に症状が見られ、まだ症状が出ていなくてもスギ花粉に反応する抗体を持っている人を含めると、国民の二人に一人は花粉症予備軍だといわれています。
花粉症はアレルギー反応
花粉症の症状イラスト
 私たちの体には、病気の原因となる異物をキャッチしてやっつける自己防御システムがあり、それを「免疫」といいます。花粉症にもこの免疫が関わっています。
 免疫力が弱くなれば風邪をひきやすく、病原体などの外からの異物が体内に入りやすくなります。逆に免疫力が高まりすぎると、反応しなくてもいい刺激にまで過敏に反応してしまいます。
 アレルギーの症状がでる人・でない人がいるのは、アレルギー反応がそれぞれの人の「免疫調整力」(バランス良く免疫を働かせる力)に関わっているためです。
花粉症のメカニズム
@ 花粉が目や鼻から入ってくる。
A 花粉がマクロファージ(白血球の一種)に取り込まれる。
B マクロファージが花粉が入ってきたことをT細胞に知らせる。
C T細胞が花粉を異物(アレルゲン)として認識して、情報をB細胞に知らせる。
D B細胞がIgEという抗体をつくる。
E IgE抗体が肥満細胞にくっつく。
F 再び花粉が体内に入ると、鼻や目の粘膜にある肥満細胞の表面にある抗体と花粉が結合する。
G 肥満細胞から炎症物質(ヒスタミンなど)が分泌され、花粉をできる限り体外に放り出そうとする
  → くしゃみ、鼻水、目のかゆみなどの症状が起こる。
花粉症のメカニズム解説図
免疫バランスの崩れと花粉症 T細胞のバランス図
 免疫の司令塔の役割を担うT細胞には、Th1細胞とTh2細胞の二種類があります。Th2細胞は異物に対してアレルギー反応を起こし、Th1細胞はアレルギーを抑制する働きがあります。健康な状態ではこの二つのT細胞のバランスが取れた状態になっていますが、花粉症などのアレルギーを起こしやすい人には、Th2細胞が多いことがわかっています。
 Th2細胞が過剰に活性化すると、B細胞に抗体(IgE抗体)を産生するように指示を出します。この抗体が肥満細胞と結合した状態で花粉などの抗原に出会うと、ヒスタミンなどの炎症物質をつくります。このヒスタミンがアレルギー症状を発症させます。
腸は免疫に関わる大切な臓器
腸イラスト
 外からの異物に立ち向かい、体を守るのが免疫ですが、外からの異物と密接な関係にあるところが「腸」です。腸は口から入った病原菌が体の内部まで入り込みやすいため、外部からの異物に抵抗する免疫細胞が多く、全身の60%以上が集中しています。
 腸の免疫力は、腸内菌叢のバランスによって差が出てきます。腸内の善玉菌が優勢な環境であれば、善玉菌が免疫細胞を強くして、外部から侵入する菌に打ち勝ち、防御する力も強まります。逆に、悪玉菌が多い環境だと、侵入者への防御反応が弱まるばかりではなく、免疫細胞に対して外界の異物に過敏に反応するように働きかけてしまいます。つまり、アレルギーがひどくなるわけです。
大腸と小腸の二つの免疫システム
大腸と小腸の免疫の動き図
 最近の研究で、免疫は小腸と大腸の二段階で調整されていることがわかってきました。
 小腸では、乳酸菌やビフィズス菌が直接免疫力をアップするように働きます。免疫を担当する細胞の数は小腸の方が大腸の100倍以上と圧倒的に多いのですが、大腸内の腸内常在菌も免疫調節に重要な役割を果たしています。
▲クリックで拡大されます
花粉症と腸内細菌の関わり
 花粉症が起きているときは、Th2細胞が過剰に活性化されている状態です。Th2細胞の活性化の原因の一つに動物性タンパク質や脂質などがあります。これらが十分に消化されないまま腸に届くと、腸内の悪玉菌が増殖し、腐敗物質を産生して腸壁を傷つけます。するとそこでTh2細胞が活性化して、花粉症の症状も重くなるというわけです。
 つまり、腸内の悪玉菌を減らして腐敗物質の産生を抑え、ビフィズス菌などの善玉菌を増やして腸内環境を整えれば、Th2細胞の過剰な活性を抑えて花粉症の症状を抑えられると考えられます。
食生活と対策
 腸内環境を整えるために、食物繊維やオリゴ糖などをバランス良く含む玄米、大豆、野菜、発酵食品などを取りましょう。
 体の抗酸化能が低下する(抗酸化物質が減少する)と、Th1細胞よりTh2細胞が優位に働くと考えられます。ビタミンCやE、βカロテンやファイトケミカル(植物の有効成分)の抗酸化物質は、Th2細胞優位の状態を改善すると考えられるので、それらが多く含まれている野菜や海藻類、きのこ類などを取りましょう。またカルシウムの不足により免疫細胞間の情報伝達がうまくできなくなるので、ミネラルバランスの良い大豆や種実類もおすすめです。
食べ物イラスト


腸の免疫機能がうまく作用するためには、腸内菌叢のバランスが大切です。善玉菌を増やし、腸内のバランスを整えて免疫機能を整え、花粉症を予防しましょう。
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■参考:書籍「ビフィズス菌パワーで改善する花粉症」辨野義己   
    書籍「病に負けない養生レシピ」エコロクッキングスクール

今月のレシピ・おろし大和いもの味噌汁
おろし大和いもの味噌汁 玄米酵素や元氣大豆21を使ったレシピ

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