こんにちは、玄米酵素の内糸です。
皆さまいかがお過ごしでしょうか。
寒さが少しずつ弱まり、春が近づくのを感じるこの頃。
春は心が弾んだり、何だかワクワクしたり、
何かを始めたくなる、そんな季節ですよね。
また春はいろいろと環境が移り変わる季節でもあります。
新しい自分や人との出会いがあったり、成長のチャンスであったり…。
そういった状況に上手く適応し、前向きな気持ちで
新しいドアを開いていきたいですね。
春は気候の変化に加え、学生はクラス替え、社会人は部署の移動などで
ストレスを受け、疲れやすい、頭痛やめまいがする、よく眠れない…、
こうした体の不調が現れることがあります。
これがひどくなるような場合は、自律神経失調症が疑われます。
「自律神経」とは、心臓や胃腸、血管などのさまざまな器官の働きを
コントロールしている神経のこと。
自律神経には、交感神経(緊張・興奮しているときに働く神経)と
副交感神経(リラックスしているときに働く神経)があり、
互いに反対の作用をしてバランスが保たれています。
自律神経失調症とは、どちらかの神経の働きが強くなりすぎたり、
または機能が低下して調節が利かなくなってバランスが崩れたりした
状態のことを指します。
自律神経のバランスが崩れると、身体面と精神面でさまざまな症状が出てきます。
●身体面の症状
全身の怠惰感、疲労感、不眠、めまい、頭痛、身体のほてり、
動悸、冷え、むくみ、肩こり、便秘、下痢 など
●精神面の症状
不安定になってイライラする、不安感、鬱症状、
感情の起伏が激しくなる など
自律神経失調症は、臓器そのものの問題ではなく、それをコントロールする
神経、あるいはホルモンの障害であり、さまざまな要素が絡み合って起こると
考えられています。
その要因の一つは、過労などからくるストレスや、栄養の過不足からくる
ホルモンのアンバランスが身体の調子を乱してしまう代謝異常です。
「ストレス社会」と呼ばれる現代においては、とりわけ女性にかかる
ストレスが強さを増しています。
その結果として自律神経のバランスを崩してしまう女性が急増しているのです。
40代後半から50代前半にかけて訪れる更年期に頻発する症状も、
女性ホルモンの減少によって自律神経のバランスが崩れて起こる病の一つです。
これ以外にも、抹消の毛細血管への血流が悪化し、
末端の自律神経の働きが悪くなるといったことも原因になります。
栄養のバランスが崩れると、症状が出やすくなります。
食事で大事なのは主食をきちんといただくことです。
特に玄米をいただくと、精神安定に必要なビタミンB群、E、鉄、
カルシウムなどが取れるのと、食物繊維が腸を刺激して活発に動くことで
副交感神経を刺激し、免疫力の回復にもつながります。
食物繊維は、野菜、豆・豆製品、海藻、きのこ類にも含まれているので、
玄米と合わせて毎日取りたい食材です。
豆・豆製品に含まれるトリプトファン(アミノ酸)は、
脳内の神経伝達物質のひとつであるセロトニンを生成します。
不足すると神経バランスが崩れやすいなるのでマメに取るよう心掛けましょう。
種実類(ゴマ、ピーナッツ、アーモンドなどのナッツ類)は、
ビタミン・ミネラルの宝庫です。
このような芽が出る食品は、まさに命の糧となります。
そして、春は芽ぶきの季節!
ぐんと伸びるエネルギーが詰まった野菜には、
ビタミン・ミネラルが豊富です。ふきのとう、菜の花、カブ、
さや豆類、タケノコなども食卓に取り入れましょう。
春先はまだまだ「冷え」が気になる時期です。
冷えは、体の中の血液・リンパの流れを悪くして免疫力を
低下させるので、体を温めるものを取るように心掛けましょう。
葛粉は整腸作用もありますが、体を温める作用もあり、とろみを
つけることで料理が冷めにくくなるので活用してみてください。
【栄養素別-自律神経を調えるのに効果のある食材】
●ビタミンE(ごま、ピーナッツ、アーモンド、玄米)
ホルモンバランスを正常化。 血行がよくなり、神経の働きが向上します。
●イソフラボン(大豆、大豆製品)
骨粗鬆症や更年期の症状を防ぐ植物性エストロゲンを補給できます。
●ビタミンC(ブロッコリー、ピーマン、キャベツ)
副腎に多量に存在し、ストレスに対抗するホルモンの生成に役立ちます。
●ナイアシン(かつおぶし、落花生、かぼちゃ)
睡眠時に安眠を促してくれます。
●マグネシウム(ひじき、玄米、ごま)
筋肉の緊張を緩める作用があり、精神の安定をもたらしてくれます。
●カルシウム(小魚、モロヘイヤ、小松菜、にんにく)
イライラを鎮め、精神の安定をもたらします。
ホルモン不足による骨粗鬆症の予防にも。
便秘や不眠、冷えなど、症状によって取る食材を変えた方が
より効果があらわれます。さまざまな不定愁訴は肌荒れや乾燥肌など、
肌にも影響が出るため、肌の健康を守るビタミンA、B群、C、Eを含む
緑黄色野菜や、元氣な肌を作る植物性たんぱく質を取りましょう。
自律神経を整えるために、まずは生活習慣を見直してみましょう。
規則正しい生活で食事の時間や栄養バランスも規則正しく取るようにして、
体内のリズムを整えましょう。
夜更かしや朝寝坊は、自律神経にとっては大敵です。
寝ることは脳が休むこと。
睡眠は交感神経の緊張を緩めて、副交感神経の働きを良くし、
その作用で腸の働き(消化吸収、排泄)を活発にします。
ストレスにさらされることの多い時代ですが、
食事のひと時はゆったりとリラックスできる時間を設け、
料理を作って「おうちご飯」を楽しんでください。
気持ちを明るくして、ストレスをためないようにしましょう。
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■参考:はい!元氣らいふ2012年3・4月号
『病に負けない養生レシピ』キラジェンヌ株式会社